庭園様式の「枯山水」のような、比喩的思考で、小石や砂利を自然に見立てるように、図形を何かに見立てて絵画空間を作りだす仕事をしています。 何かの対象を描くのではなく図形を使い形態を造型していく感覚です。 その対象は風景や人物、静物などありとあらゆる対象同士の空間をヒントに構築していきます。 図形や描く対象が重要ではなく対象同士の空間が重要となります。 図形を使った情景はあくまできっかけであって、その向こうに何かを見たい。 それは絵画の仕組みを使い、精神的な世界にふれるような事ができればと考えています。 何かを抽象化していくのではなく、抽象化されたものを使って具体的空間を構築していく。 わたしが表現したいものは、情緒や感情などよりも「純粋な形や空間」を表現できればと思っています。 その形式は絵画、立体、インスタレーションであり、どんな形でも良いと思っています。 どこにでもある、日常空間を芸術と言われる形式の中に作り直す事が自分の仕事と考えています。